鈴姫伝説
「問題はあのマントの人は誰かということと……何が目的で鈴を奪っていったのかということ……」
「どんなヤツか、調べないといけないな……」
ゆきなは顔をしかめて、ナディも苦しそうに唇を噛んだ。
二人だって心配なんだ。
あたしがやっちゃったばかりに、こんなことに……。
鈴は伝説の鈴を探す唯一の鍵。
伝説の鈴を見つける方法は他にはない。
それをあたしは……。
ぎゅっと心臓が強く締め付けられる。
「もう少ししてミューマの状態が良くなったら、影の世界に行ってみよう。
なにかアイツについてわかるかも知れない」
ナディのピン!と張り詰めた声が部屋に響いて、話し合いは終わった。
ナディの声はあたしの心を凍りつかせたようだった。