鈴姫伝説
「「「「???!」」」」
あたしたちの頭のなかはハテナが元気に躍り回っている。
どういう意味……ですか?
あたしの兄!?
こんな美形が?
あり得ないよ!!
そんなあたしたちとは裏腹に銀さんは平然と言う。
「エク、席を少し外してくれないか?」
エクは納得のいかない顔をしていたが、銀さんに強く促されるとサッと部屋を出ていった。
部屋にいた皆が静かにエクを見送った。
「それで、どういうことなんですか?
あなたがお姉ちゃんの兄って……」
ずっと気になっていたのか、エクが部屋を出るなり、ゆきなは興奮気味に言う。
「あたしも……意味が分かりません……」
どういうこと?
全く分からないし、思い出せない。
あたしに兄なんていないよ……。
それに、“あたしの兄”って……ゆきなとあたしの、じゃないの?
おかしくない?
思考が絡まり始めて、銀さんのキレイな銀色の瞳を見つめた。