鈴姫伝説
「だから、すずか。
千を説得するんだ。
『鈴姫は生きている』と。
記憶を取り戻し始めたすずかなら、できる……!」
お願いだと銀さんは、勢いよく頭を下げた。
「あ、頭あげてください!!
銀さん!!
……あたしは、千を助けたいから……そんなの勿論です」
あたしは慌てて、銀さんに頭をあげてもらい、彼にニッコリと微笑んだ。
そうだよ。
あたしのせいで、ああなったのなら、あたしが止める。
「ありがとう。
千は、僕の弟みたいなものだったから……。
礼と言ってはなんだが……そうだ。
エクを、連れていってくれないか?」