鈴姫伝説
「はぁ……は、あっ……!」
わからないけど、あたしの身体はあの人を止めろと叫んでいるみたい。
でも、どうやって?
この人は、あたしの何倍も……強い。
キッとにらむと、アイツはニヤリと笑った。
その時、プチン……とあたしの中で何かが音をたてて切れた。
もう脇腹の痛みなんて分からない。
とにかくあたしは、無我夢中だった。
当たらない攻撃ばかり繰り出して。
悔しかったんだ。
千を守ると言った直後、襲撃を受けて。
何も出来なくて。