鈴姫伝説
身体中ボロボロになった、気を失っている、ナディと、ゆきな、だった。
どうしてっ……!?
いつの間に……。
「ナディ!! ナディ!! ゆきなぁっ、起きてえええぇぇえっっ!!」
身体の自由が利かないあたしは、ただ、叫ぶだけ。
「哀れだな……」
「…………」
冷たい声だけが、静かな森に響き渡る。
今は、何を言われても答えられない。
「……んでよ……」
「は?」
「なんで、あたしたちが傷付かなきゃいけないの?
なんでっ……あたしたちなのよ!!」