鈴姫伝説
ボロボロと流れる涙は止まることを知らない。
大切な人たちが傷ついてる。
あたしのせいで。
「それが、運命だから……」
吐き出すように言い捨てられた言葉には、感情などこもっていない。
──シュウウウ。
マントの人の手に光の粒子が集まってゆく。
それはだんだん大きくなって……。
「ああっ……!!」
あたしやマントの人を軽く包み込むような大きさの球になってしまう。
「……す、ずか……」
「!? ナディ? ナディ!!」
気を失っていたはずのナディの身体がピクリと動いた。