鈴姫伝説





頭の中で、何かが少しずつ動き出す。




「うあっ、あああああああ!!!!」




ブチブチィッと、エクの蔦が無惨に千切れて、エクが痛みで声をあげる。



蔦が傷つくと、エクも傷つくの?



その隙に再度、女の手に光の球が集まり捕らえたままのあたしを狙う。




するとどこからか、聞き慣れた声が耳に届いた。




「捕らえたか」




「はい」



低い、けど柔らかいあなたの声。




「千……」














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