鈴姫伝説





……ん……?



あ、あたしあのまま氷水で冷やしたタオルを千の額に置いたりしてるうちに寝ちゃったんだ……。



横を見れば、規則正しい呼吸を繰り返す千がいた。



額を触ると、熱が下がっていた。



よかった……。



なんであそこにいたんだろう。



さっきの夢……みたいなもの、現実?



千は……誰かに攻撃、されてた。




もしかして……そのせいで、傷を負って、熱がでたのかな。



でも、なんであそこにいたの?



基本的千は、影の世界にしかいないはず。



こちらの世界にいたのは、どうして?



あたし、自惚れてもいいのかな……?



千は……。




額に乗せたままの手を動かすと、サラリと黒い髪が流れた。



< 302 / 511 >

この作品をシェア

pagetop