鈴姫伝説
「あぁ、そうだな」
「そうですね、不安ですし、知っていて損はないですわ」
それにナディとアンゼリカも賛成する。
あたしももちろん賛成だけど。
「あ、あのさ」
ゆきながあたしに寄ってきて、正座した。
「ひとつ気になることがあるんだけど。
お姉ちゃんは昔のこと、どれくらい覚えてるの?
たとえば……お母さんとか、お父さんとか」
昔のこと……?
昔のお母さんとお父さん?
それって、前世のことだよね。
たしか……お父様は病気で、若くして亡くなってしまったはず。
お母様は、お母様は……。