鈴姫伝説





『…………』




その人は何も語らない。



彼女は、黒い布を纏っていて、幾重にも重ねた袿を着ている。



身分の高い人……?




『あなたを許さない!!』




―パキィッ!!



あたしは女性に氷の刃を向けた。



だが……。




『くはっ……!!!!』




その刃は突然向きを変え、あたしを襲う。



身体のあちこちに赤い線が走った。



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