鈴姫伝説
-シュワアァア。
目映い光が視界を眩まし、目を再び開けたときには、魔物は浄化されていた。
「鈴、ひとつゲットだな」
ナディが鈴を拾う。
これじゃ、まだまだ足りない。
もっと集めなきゃ。
「「あ」」
そのとき、二つの声が重なった。
それは、愛しい人の声。
千と、あたしの声だった。
その後ろに、もうひとつ人影がある。
それは……。
「千……ガラナ……。
なんで、いるの?」
ゆきなが一瞬で敵意を剥き出しにすると、彼らを睨み付けた。
あたしは正直……真っ直ぐ千の顔が見えなかった。
この前、あんなことがあったから……。
気まずくて……直視できないよ……。
「その鈴はいただこうか」
冷たいガラナの声。
相変わらず、光と温もりのない瞳。
もう、もとには戻らないの?