鈴姫伝説
二人は!?
辺りを注意深く見渡すと、二人はあたしから数メートルしか離れていなかった。
ナディを、狙ってる!
ダメ!
「エク!!」
「!!?」
あたしが叫ぶと、瞬く間に太い蔦が地面から頭を出し、千とガラナに絡まりつく。
「くっ……」
「動くな」
その蔦から逃れようとガラナは身を強くよじった。
けれど、すぐさまロイルの剣が喉元に突きつけられる。
剣は、オーラと共に、不気味な光を放っていて、二人を威嚇した。
剣をみたガラナは、素直におとなしくなった。
あたしは意を決して、蔦に捕まっている二人の前へと出る。
二人は、あたしを鋭く睨み付けた。