鈴姫伝説
「あなたですか?
あたしを捕らえたのは」
「…………」
彼女は袖で口もとを隠したまま、なにも言わない。
もしかして……。
変身したら、ここから脱け出せるかも。
そんなことを女神様を睨み付けながら、考える。
さっき、なんで変身が解けてたかはわからないけど、ここから出なきゃ!
女神様はまだなにも言わない。
今だ!
(変身!)
あたしは霊力を集中させた。
-パアァアッッ!
光を発して、あたしは変身する……
はずだった。
「え……?」
なにも起きない。
光すらも……。