鈴姫伝説
悲しい真実
「んぁ……」
大きなアクビをひとつして、あたしは起き上がった。
いつの間にか、寝てたんだあたし。
一瞬、見慣れない景色に驚いたが、すぐにあったことを思い出した。
そして、ギリギリまで、膜に近寄って辺りを見渡した。
明るい光……。
もう、朝になったんだ……。
そして、ふと、膜の下を見下ろした。
「っ!」
誰かいる!
慌てて膜から離れて距離をとる。
女神の手下……?
でも、天使じゃないみたい。
この人の背には、翼がついてないんだもん。
あたしを見張ってたんだ!