鈴姫伝説
女神が右手をあたしに向けた。
-ズドン!
そこから、雷が放たれる。
「く……ッ……」
それはあたしのわずか10センチメートルくらい横に直撃して、金色の髪を何本が焦がした。
焦げ臭い……。
なに……?
「お母様の……せい?」
今のあたしのお母さんは、なにも知らない。
つまり、この人が言っている“母親”とは、前世のお母様しかあり得ない。
「ど、どういうことよ……」
「昔の話だ……」
暗い声のまま、女神は話し出した。