鈴姫伝説
「そんなわたくしに残ったのは、鶴姫への恨みだけ……」
深い底なしの闇みたいな目……。
もしかして……。
信じたく、ない。
でも……。
「お母様を……あなたが殺したの……?」
女神はなにも言わない。
でも、ニュアンスでわかる。
それを肯定していることに。
「わたくしの大事な人を奪ったから」
そんな……。
身体の力が抜けかけて、慌てて柱に掴まった。
「そんな姫の娘……
お前など、消えてしまえばいい、
そう思っていた」