鈴姫伝説
なんで……あなたが……?
「もしかして……あたしを庇って……?」
震える手で、ガラナを抱き締めた。
顔は血の気を失って真っ白。
つぅ……と、ガラナの口から紅い紅い鮮血が白い肌を伝っていく。
「なんで、あたしをかばったの……!」
「ごめんなさい……」
「ガラナ!」
弱々しい声が、彼女の口からこぼれた。
今は、敵だったガラナじゃない。
昔大好きだった、親友の艶……。
もしかして、記憶が戻ってるの?
「なんで謝るの?
待ってて、今、治してあげる……」
慌てて、左手を艶へとかざす。