鈴姫伝説
肌が白いから、余計に目立つ。
そのキレイな顔が、あたしを見つめてくるから……恥ずかしくなってしまって、布団を深く被って顔を隠した。
そう言えばあたし、なんでこんなところにいるの?
ポツ……ポツとさっき起きたことが少しずつ鮮明に甦ってくる。
あたしは……。
突然ガバリと身体を起こした。
でもすぐに脳が揺れて、きちんと身体を起こしていられない。
ロイルがサッと抱き締めるようにして支えてくれる。
「千は……!?」
さっき、あたしと一緒に帰るって、あそこを連れ出してくれた……。
さっきまで、一緒にいたよね?
「どこ? 千!」
あたしは叫んだ。
どこ?
どこ?
心配なの。
どこにいるの?