鈴姫伝説
最後の戦い
-ビュオォオオ……。
風が足の間を駆け抜けていく。
空を飛んですぐに、天界の大きな門が見えてきた。
それはあたしたちを、迎え入れているように大きく口を開けている。
怪しい……。
全員が天界の地に足を踏み入れたとたん。
-バタン!
後ろで大きな音をたてて、門は閉まった。
もう、出られない。
でも、逃げないから。
中に入るやいなや、女神の手下であろう天使たちがズラリと並んだ。
「危ない!」
銀さんの声と共に、風を切って短剣と矢が飛んでくる。