鈴姫伝説
二人のおかげで、あたしは体力と霊力を温存しておける。
たぶん女神も、そして女神のもとにいった千も、お城にいるはず。
待ってて、千。
必ず助ける。
階段を登りきり、重厚感で威圧されてしまうくらいの扉を三人で押し開けた。
とたんにブワァ、と強い風が中から吹き付けてくる。
それと同時に、さっき女神に感じたような強い霊力を感じた。
ロイルが剣を構え、更にオーラを噴出させると、サッと中へ入り込んだ。
「……ッッ!」
すると、矢が飛んできて、ロイルはそれを真っ二つにした。
扉を開けたそこは、とてつもなく広い、大きな大きな空間。
天井も高さ10メートルはあるだろうか。
見上げるだけで、首が痛くなってくる。
そして、その真ん中には……
「ッッ!…………千!!」