鈴姫伝説
「ロイル!!」
「…………!」
ロイルが千の前に立ちはだかるようにして、守っている。
「すずかを泣かせたら、許さない……」
彼は細い剣で飛んできた矢を切り落とす。
そのまま、前にいた大きな翼を持った天使を剣の鞘で殴って気絶させる。
ロイル……。
ロイルの言葉は、あたしにも向けられていた。
あなたが想っていてくれたあたしは、千を想って泣いてばかりだったのに。
ロイルにも笑った顔を見せられるように。
ありがとう……ロイル……。
─パアアッッ!
「ッ!?」
突然強い光があたしたちを包んだ。