鈴姫伝説




「させない!」



こちらの考えに気づいたのか、女神は雷の槍を何本も作り、あたしたちめがけて飛ばす。




しかし、それは伝説の鈴の霊力によって吹き飛ばされた。





「望み通り、私の霊力をあなた方に授けます」




「ありがとう……」




伝説の鈴から、さらに強い力が注ぎ込まれてきた。





「俺の全ての力なんて、くれてやる」



「……あたしも」





大切な人たちが幸せならそれでいい。




きっと、あたしは伝説の鈴がなくてもみんなを守っていける。





重ねた手を女神へと向けた。




その手に二人の霊力と、伝説の鈴の霊力が集まって混ざり合う。



それは、不思議なくらい、キレイで残酷な光の粒たち。





「うおおおおおぉぉぉおッッ!」







女神の怒号が響いて、大きな稲妻の球ができあがった。





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