鈴姫伝説



「……これは?」


「へ?」




ゆきなが右手を開いてあたしに見せる。




けど……。




「見えない?



何か……雪、とか」




「? 何もないじゃん」



何もないよ。



首をかしげると、ゆきなは表情を暗くした。




「やっぱりお姉ちゃん、霊力も……」




「ん? 何か言った?」




「ううん」




ブンブンとゆきなは頭を振ると、ニカッと笑顔になった。




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