鈴姫伝説
すると視界に白くて大きな手が入ってきて……。
あたしの手を掴んだんだ。
「ッッ!」
カチッとスイッチが入ったように鼓動が速くなっていく。
な……に……?
彼のもう一つの手は、あたしの顎を捕らえて上を向かせた。
再び漆黒の瞳と目が合う。
カアッと身体中が熱くなる。
「おい……」
「な……んで、すか?」
声が喉の辺に引っ掛かって、かすれてしまい、声が出ない。
そんな中、クラスの自己紹介は続いている。