鈴姫伝説


それにしても、あたしは、こんなブレスレット持ってないはず。

でも……なんか、見たことがある気がする。



「綺麗な鈴……」



そっと、右手で、金色の鈴を触った。

──キィィイイイィン……。



「っっ……!!」



突然、耳鳴りがした。

頭が、痛い……!!

あまりの痛さに、頭を抱える。

けれど、すぐにその痛みは収まった。



「何?なんなの!?」



さっき、鈴を触ったら、耳鳴りがした。

もしかして、鈴のせい?

そう思って、恐る恐るもう一度、怪しく金色に光る鈴を、触った。

──ボンッ!



「わっ」



いきなりどこからか、煙が飛び出す。



「ごほっ……」



臼黒い煙を吸い込んでしまい、咳き込んだ。

苦しい……!!

しばらくすると、煙はウソのように消えてしまった。
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