鈴姫伝説
「思い出せっ……!」
彼の……千の悲痛な声が聞こえた。
「ッ……!」
フワリと柔らかいものが唇に当たる。
それは熱くて……。
驚きで動くことができない。
こんな状況なのに、クラスのみんなは気づいていない。
あたしは黒木君に抱き締められ、キスされていた。
「っん……ん」
熱い……。
身体の力が抜けてしまいそうになる。
なんで……。
キスなんて……ッ!
「っは、あ」
やっと解放された唇は、まだ熱くてとろけてしまいそう。