鈴姫伝説




大きく息を吸い込んで、ぼんやりとキレイな顔の彼を見つめた。




「すずか……」



彼は確かめるようにあたしを呼んだ。



「ッッ!」




再び涙が滲んでくる。








そう。




これは、愛しい愛しいあなたの声。



ずっと、ずっと、待っていたの。



その声であたしを呼んで。




その金色の瞳であたしを見て。



その腕であたしを強く抱き締めて。




もう二度、離さないで……!





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