鈴姫伝説




「せ……ん……」



「すずか」



「千、千、千!!」




あたしは何度も愛しい彼の名を呼ぶ。



すると彼は金の瞳を細めて……。



「すずか」



低くて優しい声であたしを呼んだ。




彼の大きくてたくましい胸へと飛び込む。



大きく息をすると、胸はなつかしい香りと愛しさと切なさで満たされた。




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