鈴姫伝説


会いたかった、会いたかった……!



なんで今まで、こんなに愛しい人をあたしは忘れていたの?




その瞬間、全てのことが甦る。



視界を涙がジャマして、うまく見えない。





「なんで、高校になんているの?」



高校生なんて……。




しかも、あたしと同い年ってどういうこと?



不老不死だから、実際歳違うじゃん!



そんなことを考えていたのを感じ取ったのか、千はあたしを見つめた。




「俺はもう、不老不死じゃない」



「え?」



「女神を倒したとき、全ての力を捧げたからだ」



「あ……」



そうだった。



そういえば……。



「天界は?どうなったの?」




女神がいなくなってしまったから、今、天界に主はいないはず。



元々いた主は、女神がこの世を支配するために、殺害してしまったんだ。




「大丈夫だ。



今はカレンデュラと合同になっていて、アンゼリカが治めている」



「え!? 合同に!?


アンゼリカ、元気だったんだ……。


よかった……」



「ナディーンも、ロイルも元気だ。



銀さんもエクも、天界で幹部としている」




「よかった……」



すごく不安だったんだ。



「じゃあ、また……」




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