鈴姫伝説
それを横目で見ながら、一口麦茶を口に含むと、ふぅ……と息をはいた。
千が再び影の世界に現れてから一日がたった。
目を閉じてもあの金の瞳はすぐ脳裏に浮かんでくる。
あんなにカッコイイ人、初めて会ったんだもん。
それでもあの人は、敵……。
そう思っていても、なぜかとくとくと胸が高鳴る。
って、わあぁああっ!
なに考えてるの!?あたし!
ダメじゃん!
しっかりしなきゃ!
二人からゆきなのことを詳しく聞いた。
ゆきなは雪や氷を自在に操れる
“雪女”。
あたしほどじゃないけど、強い霊力を持っている。
そしてゆきなはあたしと一緒に戦ってくれる……頼もしい仲間……。
『鈴姫を護る雪女だから。一緒に頑張ろう!』
『ゆきな……』
『ボクらで力を合わせれば、倒せない敵はいないミュ!!』
ゆきな……、ミューマ……。
あたしには、こんなに頼もしい仲間がいる……。