鈴姫伝説


「とにかく魔物が現れたら……」


「……こんなところにいたのか……」


「誰っっ!!」


背後から自分たち以外の声がして、全員がそちらを向いた。

あたしの後ろには、押して開ける窓が付いている。

あの影の世界に行くための扉があるところだ。


そこには人影がある。



見覚えのある人……。




全員の緊張が高まっているのが分かる。

ゆきなもミューマも攻撃態勢だ。

じわりと手に汗が滲んだ。


何でここにいるの……?



この世界に……あなたが……。













「千……!」














< 64 / 511 >

この作品をシェア

pagetop