鈴姫伝説


ゆきなは取り返した。


もうここには、用はない。



「ゆきなっ!大丈夫?」



「うん!」


そう叫んだ彼女は地面に降りると何かを呟いた。



途端に彼女は淡い水色の光に包まれる。

光が弾けると漆黒の髪が揺らめいた。


──パキッ!!



青色に煌めく氷がゆきなを囲む。



「千……!」


ゆきなは彼を警戒しながら、あたしのところへと無事に戻ってきた。





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