鈴姫伝説
語尾に「ミュ」がついてるしゃべり方。

本人いわく、ぬいぐるみじゃないらしい。



「じゃ、じゃあ何者なの?」



とたんにうさぎの表情は、パアァとでもいうように輝いて……。



「ボクは、天使だミュ」



自信満々に言った。



「は?天使?」



信じらんない。

アニメや、マンガじゃ、あるまいし。



「そうミュ。ボクは、鈴姫の生まれ変わりのすずか、君の天使なんだミュ!

これからよろしくミュ!」



鈴姫って誰のこと?

生まれ変わりって……。

っていうか、



「なんであたしの名前、知ってるの!?」



「すずかの天使だからだミュ」



「はぁ?」



ちょっとまって。

頭が追い付かない。



「どういうこと?大体、天使、あなたの名前は?」



「ん?ボクは、ミューマだミュ」



部屋の中を見渡していたうさぎは、こちらを一瞬向くと言った。

ミューマ、ね。



「ねぇ、鈴姫って?


 生まれ変わりって、どういうこと?」



なんだか、知っておかなきゃいけないと思った。

焦ってるの?

このもやもやした気持ちは……。

何……?


< 8 / 511 >

この作品をシェア

pagetop