鈴姫伝説



予定通り午前中には3人があたしの部屋に集まった。


全員が座るのを確認するやいなや、ミューマが喋り出す。



「今日は出かけるミュ」



へ?


出かける?


どこに……。




なにも知らないあたしとゆきなの頭上にハテナが並ぶ。


ごめん、ごめん、とミューマは話を続ける。



「言葉が足りなかったミュ。今日は“天界”に行きたいんだミュ」


「天界……?」


「この世の神様……女神様に会いに行くミュ」


「女神様ぁ!?」


いるの?

神様なんて……。


あまりの衝撃に驚きを隠せないあたし。


冷静沈着なゆきなはもう知ってるみたい。



「神様なら、何か知ってるかもしれないから」


なんて同意してるし。


こんなあたしなんかが、会いに行ってもいいの!?



か、神様に……。



なんだかんだで行くことになってしまった。








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