好きより、もっと。
「おはようございますっ!!」
「え・・・っ?アミさん、何してるんですか?今日お休みじゃ・・・」
「菊池ちゃんにトバれてさ。とりあえず、今日のMC用データ取りに来たの」
「えっ!?菊池、何かあったんですか?だって、あの子はトブような子じゃないですよ」
「そう思って電話してるんだけど、サッパリなの。とりあえず、今はカズが現場で対応してくれてる」
「でも、今日女性MC必須じゃありませんでした?」
「そうなんだよ・・・。あかね、今日のスケジュールは?」
「今日は来月のイベントの打ち合わせです。終日クライアント同行なんです」
「キヨちゃんは、出張よね?」
「はい。今は名古屋に向かって飛んでるところかと」
あかねとスケジュール確認しながらも、自分のPCから必要資料を探し出しプリントアウトする。
代わりのスタッフを入れるにも、個人情報の持ち出しやら契約変更やらしなくてはいけないので、それの書類も一緒に準備した。
「おはよう、って。何で高田がいるんだ?」
「あ、大崎さんっ!おはようございますっ!理由はあかねに聞いて下さいっ!」
「・・・本田、何事?」
「あぁ、アミさんの現場トンだらしくて。JR乗ってすぐ、トンボ帰りだそうです」
「・・・アイツは、そういうトコロ、ほんとツイてないよな」
「ほんとに。タイミングの悪さはピカイチですからね」