好きより、もっと。
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「じゃあ、とりあえずこれで大丈夫だな」
「はい。配置も問題ないですし、後は明日アミが来れば大丈夫でしょう」
「アイツは来るよ」
「まぁ、当然ですね。来なかったら、社会人としてどうかしてますよ」
「ははっ。お前、高田にはホント厳しいな」
「当然です。同期ですから」
ランスルーもどきを通しで確認し、配置の変更と若干の時間調整が必要だったものの、アミの作ったタイムスケジュールはとても正確だった。
タイムラグが出ても、それを書き込めるようなスペースも空けてある。
スタッフ配置図と重ならないように見開きになっているのも、使いやすさは抜群だ。
「この資料作ったのって、いつでしたっけ?」
「あぁ、高田が二週間前に提出してくれた。必要資料を一つのファイルにまとめて俺の机に置いてあったぞ」
「二週間前・・・ですか」
「なぁ、カズ」
机の上の資料を綺麗に片づけて、一つのファイルにまとめる。
アミが用意した資料も丁寧にファイルに入れていく。
必要なものと、紛れ込んでしまったであろう資料の選別をしながら。
「なんですか?」
空気が急に変わった気がした。
柔らかい中に、どこか触れてはいけない糸を張られた気分になった。
「これから俺のすることに文句があるなら、いつでもかかって来いよ」
「・・・は?」
「わかんねぇならいいけどな」