あの子が笑えますように
でも見栄張りたかったんだろ?


ばっかなオンナ。





――なんて。


恋したことのない俺が言っても説得力はないけど。




「広一ガンバー」



小さく呟いた声は、きっと誰にも届かずに消える。


そういうのって、よくあると思うんだ俺。







『え?!あ、やっ・・・みないでっ・・・・・・』


『悠介何入ってきてんだよ。邪魔だ、消えろ。』





―――なんて理不尽な。


思わずにいられようか。




だって自分の家だぜ?

そこに帰っただけだぜ?



そしたらなんか玄関で全裸の見知らぬ女の子と兄貴があんなことやこんなことしてて。


挙句邪魔やら消えろやら言われたんだぜ?



もうなんか酷すぎて切なくなった。





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