あの子が笑えますように
明るい駅が見えてきた。

女の子が、俺を見上げる。



「本当に、ありがとう。

じゃあね弟く「名前っ!!!」」



慌てて口を挟んだ。

なんていうか、考えるより先に唇が動いた。





「俺、悠介っていうの!君の名前は?」



なんでこんな焦ってるのかイマイチよく解んないけど、なんか。


名前で呼びたいって、また会いたいって、思った。





これで終わりは、嫌だ。






「私?私は・・・比奈朝霞(ヒナ アサカ)だよ」


「・・・・・・比奈朝霞・・・」



俺は、その言葉を小さく呟いた後、真っ直ぐに比奈朝霞を見つめた。






「また、会いたいんだけど・・・いい?」



涙なんて、キラキラ輝く宝石に変えて。

代わりに笑顔をあげるから。






☆END☆

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