go way
弱さ
足早に急ぐ人々。
騒がしい音楽にバカ騒ぎする若者達。
社会からはみ出し行き場のない
僕達が行き着く場は
薄暗い廃ビルか
薄汚いゲームセンターか。
道端に座りこんで騒ごうが見てみないフリ
僕達の存在を無視すかのように時間が過ぎていくんだ。
煙草を銜えるとライターで火をつける裕。
携帯ではすばる等と連絡をとっている章大。
「あれって忠義やない?」
忠義を指しニヤリと笑う男。
「ほんまや。忠義やん。
あいつにもダチがおったん。」
「おもしろそうじゃん。」
男の声に連れの二人も面白可笑しく忠義を睨むと
忠義に近づいてくる男達。
「忠義君。久しぶりやね。」
忠義の前にしゃがみこむ。
気まずそうに地面へと視線を落とす忠義。
「何や。知り合い?」
信五が忠義に話しかけるが
震える手足。
動揺が隠せず拳を強く握り締める忠義。
「お話聞くときは目を見なさい
って言われへんかってん。」
男達の一人が忠義の顔を無理やりあげる。
「忠義君。俺たち金があらへんのだわ。」
「恵まれへん子に愛の手をやろ?」
忠義の頬を軽くたたく男。
「くれるよね?」
忠義を睨み続ける男。
青ざめていく忠義の表情。
調子に乗り話続ける男の手首を掴む裕。
「俺のダチに金くれやって?
笑わせんなや。」
不気味の笑みをこぼす裕。
「取り込み中になりそうやわ。
じゃあいつもんとこおってや。」
ただ事でない様子を察知すると慌てて電話を切る。
「お前には関係ないんやろ?」
手を振り払うと挑発的に裕を睨む男の目。