go way




バタバタ。


と響き渡る複数の足音
金属音。
目を開ける章大。
   

「章大。しっかりしいや。」


章大を抱きかかえる亮。
   

「ごめんな。守れへんかった。」


苦しそうな表情で亮に謝る。
   

「あの日…な。お前の彼女…あいつらにここにつれてこられてん…俺、みはり役やった。女の泣き叫ぶ声が…レイプされててん。止めにはいったんやけど…止めにはいったんやけど…。」


涙が頬をつたう。
   
「しゃべんな。もう分かったからしゃべんなや。」
「ごめん…。」

薄れていく意識。
章大の体重が重くなる。
   

「章大。章大~。お前のせいじゃあらへん。」


叫ぶ亮。
   
「許さへん。」
「大事な仲間に何してくれてん。」

ポキポキと指をならす信五と裕。
  

「ふざけやがって。」  


男へむかっていく信五と裕、すばる。
   
「忠義、章大のこと頼むで。」

忠義に章大を預ける亮。
   
「もっとふちにさがっとけや。」

隆平の声に章大を抱きかかえふちへと下がる忠義。
   
「ほな。行きますか?」

亮や博貴、隆平も男へとたちむかう。
鉄パイプ。
バット。
ナイフ。
素手。
殴りつける。 
あちこちで血が流れる。








< 83 / 95 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop