go way
「バトンタッチや。」
「誰でもええわ。お前に俺が殺せるんか?」
不気味な笑みの信五。
「殺せるわ。人殺しは初めてやないからな。一人が二人になるだけや。」
ナイフを見つめる信五。
「懐かしいわ。この感触。なぁ。人間って簡単に死ぬんやで。例えばここ。」
男の手を蹴りあげナイフを地面へ落とす。
男を押さえ込み首筋にナイフをむける。
「ここや。お前でも赤い血が流れるんかや。このナイフをたどって血が滴り落ちるねん。一面血の海や。」
軽く首筋を切りつける。
男の首筋から真っ赤な血が滲み出る。
「やめろや…やめてくれ…。」
さっきまでの強気をなくす男。
「なんや。もう命乞いかよ?」
壊れたように笑う信五。
「あいつヤバイで。」
「壊れとる。」
青ざめる博貴とすばる。
「ほんまにやっちまうで。」
驚きと恐怖を隠せない博貴 隆平 すばる 裕 忠義。
「信五。お前 正気か?」
叫ぶ裕。
「もうやめろや。」
続いて信五に叫ぶ忠義。