go way
「どうやろう?正気に見えるや?」
不気味な笑みをこぼす信五。
「次はここ。」
心臓にナイフをつきつける。
「血が吹きでるで。お前の赤い血が。一発で楽になれるやろうな。」
「やめろ…殺さないでくれ…。」
震える身体。
声。
泣き叫ぶ男。
「お前なんか殺す価値もないねん。せやけどな生きとる価値もないんや。」
ナイフを捨て男へとびかかる。
男の頬を何回も殴り続ける。
口から血が流れ失神状態の男。
「もうやめろや。」
「死んじまうで。」
信五を男から引き離す裕とすばる。
「直接、手にかけんくってもなお前も人殺しやねん。僕と同じや。このままずっとでかい十字架背負って生きてかなあかんねん。人殺しという十字架をな。」
裕とすばるの手を振りほどき亮と章大のもとへむかう。
「これで満足か。何ならまだまだやるで。」
親指をたて“いいよ。”の合図を示す章大。
「殺してもあいつは戻ってこうへん。」
涙を流す亮。