人喰い人
吉山からのメール
吉山。
同い年の同じ中学の不良。
学校には行かず毎日家でだらけているデブ。
当時流行ってたB系の服装をしていて髪の毛が金髪の坊主。
おれの中学は不良みたいなやつが少なかったから何もしてない金髪のデブでもう不良の仲間入り。
お互い親に買ってもらった携帯で毎日くだらないメールをしていた。
[何もしてない。これから学校に行く。]
そう返信する。
朝制服に着替えていると
吉山[大豆団地きてよ。面白いものあるから!]
と返信がきた。
学校と真逆にある工業団地。
中国人や日雇い労働者が集まる治安の悪い団地に朝っぱらから呼び出された。
イライラしながら自転車で向かうと
吉山がいた。
赤いディッキーズのパンツに赤いキャロトップオマケに赤いニューエラ。
真っ赤っかなデブが満面な笑みを浮かべて立っていた。
渚「面白いものってなに?」
吉山「見てこれ!駅前で拾っちゃった!」
吉山がそう言って持ってきたのは
原付のミント
渚「すげー!原チャパクったの?」
そう言うと誇らしそうに頷く吉山。
渚「乗らしてよ。」
いいよと言われる前にまたがりエンジンをかけようとする。
わからない。
ここだよ、と言われ吉山が横から手を出しエンジンを掛けてくれた。
キュキュビーー
そこからゆっくりアクセルを捻り走った。
団地を抜けて普段通る細道やコンビニまでの裏道など人が極力通らない道を選んで5分くらい。
おばあちゃんでも運転できる原付を初めて運転した時なにもなかった人生が少し
だけ楽しく感じられた。
渚「これ、ちょーだいよ。」
戻った瞬間そう吉山に伝えた。
吉山「ふざけんなよ!
おれはアウトバーン入るって決めてるからこういうの乗ってても怒られないけど、渚がこんなん乗ってたら先輩に殺されるぞ!」
アウトバーン
この街の若者誰もが知ってるギャング。
全身を黒づくめで覆ったカラーギャング。
長野駅前C1前で毎週土曜日集会をおこなっていて、
人数は100人以上。
VIPカーのチームや旧車会なんかもやっている。
当然ヤクザとも関わりがあって俺みたいな小物が歯向かっていいようなチームではない。
この街では中学校を卒業した不良はみんなチームに入る。
てか、入れられる。
1番勢力があるのは今言った
アウトバーン。
2番目に有名だったのは暴走族の
桜
あとはオレンジギャングや車のチームなどみんな自分の身を守る保険としてチームに入る。
もちろん入らない不良もいるがそんなの16歳の歳になったら中学でどんなに有名でもカスになる。
勧誘を断る時に様々な約束をつけられるからだ。
吉山「渚もさー、
アウトバーン入ろうぜ!
俺らの世代なったとき俺が頭でお前が副になれるからさ!」
渚「そうだなー。高校行けなかったら考えるわ。てか、俺バイクが好きだからバイクのチームないかな」
吉山「いや、借りにあってもアウトバーン最強だから俺が潰すよ笑」
なんてことを言われたがそんな言葉より俺は目の前の原付に夢中だった。
そしてその後は一日中原付に夢中。
朝から晩まで交代で二ケツ。
細い道を通ったり、国道を通ったり、警察にちょっと追われたり。
学校にはその日結局行かず、盗んだ50ccのバイクに尾崎豊を照らし合わせ自分に酔っていた。
そして、夜には何故か壊れて動かなくなっていた。
同い年の同じ中学の不良。
学校には行かず毎日家でだらけているデブ。
当時流行ってたB系の服装をしていて髪の毛が金髪の坊主。
おれの中学は不良みたいなやつが少なかったから何もしてない金髪のデブでもう不良の仲間入り。
お互い親に買ってもらった携帯で毎日くだらないメールをしていた。
[何もしてない。これから学校に行く。]
そう返信する。
朝制服に着替えていると
吉山[大豆団地きてよ。面白いものあるから!]
と返信がきた。
学校と真逆にある工業団地。
中国人や日雇い労働者が集まる治安の悪い団地に朝っぱらから呼び出された。
イライラしながら自転車で向かうと
吉山がいた。
赤いディッキーズのパンツに赤いキャロトップオマケに赤いニューエラ。
真っ赤っかなデブが満面な笑みを浮かべて立っていた。
渚「面白いものってなに?」
吉山「見てこれ!駅前で拾っちゃった!」
吉山がそう言って持ってきたのは
原付のミント
渚「すげー!原チャパクったの?」
そう言うと誇らしそうに頷く吉山。
渚「乗らしてよ。」
いいよと言われる前にまたがりエンジンをかけようとする。
わからない。
ここだよ、と言われ吉山が横から手を出しエンジンを掛けてくれた。
キュキュビーー
そこからゆっくりアクセルを捻り走った。
団地を抜けて普段通る細道やコンビニまでの裏道など人が極力通らない道を選んで5分くらい。
おばあちゃんでも運転できる原付を初めて運転した時なにもなかった人生が少し
だけ楽しく感じられた。
渚「これ、ちょーだいよ。」
戻った瞬間そう吉山に伝えた。
吉山「ふざけんなよ!
おれはアウトバーン入るって決めてるからこういうの乗ってても怒られないけど、渚がこんなん乗ってたら先輩に殺されるぞ!」
アウトバーン
この街の若者誰もが知ってるギャング。
全身を黒づくめで覆ったカラーギャング。
長野駅前C1前で毎週土曜日集会をおこなっていて、
人数は100人以上。
VIPカーのチームや旧車会なんかもやっている。
当然ヤクザとも関わりがあって俺みたいな小物が歯向かっていいようなチームではない。
この街では中学校を卒業した不良はみんなチームに入る。
てか、入れられる。
1番勢力があるのは今言った
アウトバーン。
2番目に有名だったのは暴走族の
桜
あとはオレンジギャングや車のチームなどみんな自分の身を守る保険としてチームに入る。
もちろん入らない不良もいるがそんなの16歳の歳になったら中学でどんなに有名でもカスになる。
勧誘を断る時に様々な約束をつけられるからだ。
吉山「渚もさー、
アウトバーン入ろうぜ!
俺らの世代なったとき俺が頭でお前が副になれるからさ!」
渚「そうだなー。高校行けなかったら考えるわ。てか、俺バイクが好きだからバイクのチームないかな」
吉山「いや、借りにあってもアウトバーン最強だから俺が潰すよ笑」
なんてことを言われたがそんな言葉より俺は目の前の原付に夢中だった。
そしてその後は一日中原付に夢中。
朝から晩まで交代で二ケツ。
細い道を通ったり、国道を通ったり、警察にちょっと追われたり。
学校にはその日結局行かず、盗んだ50ccのバイクに尾崎豊を照らし合わせ自分に酔っていた。
そして、夜には何故か壊れて動かなくなっていた。