明日も晴れ

え? それだけ?
っていうか、今まで気づかなかった?



昨日も一緒にラーメン食べたのに……
言いたい気持ちがもやもやしてる。



今泉君は再びストローを咥える。椅子の背もたれにもたれかかって、何事も無かったかのように視線は店の外へと。



今泉君の視線の先には駐輪場。小さな子供連れのお母さんが、自転車の後ろの篭に買物袋を載せて網を被せているところ。



「どうしたの? 知ってる人?」



気になったから尋ねてみたら、今泉君はちらりと私を見て微笑んだ。



「いや、知らない人。お母さんって大変そうだなあと思ってたんだ」



そう言って、再び視線を外へと向ける。



私のお皿にはたこ焼きが七個、今泉君のお皿の上には四個ある。八個入りだから小泉君は既に四個食べているのに、私はまだひとつしか食べていないのだ。



よし、今のうちに遅れを取り戻さなければ。



半分に割ったたこ焼きを口の中へと放り込む。勢いづいて食べ進める私のことなんてほったらかしで、今泉君は外ばかり見てる。



ようやく残り二個になった頃、今泉君はやっと竹串を手に取った。



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