明日も晴れ
あまり追及するのも、しつこく聞くのも面倒だったから結局は有耶無耶のまま。
花火は、もういいやと思ってた。
それを今さら、なぜ今泉君は言い出したりするのか。
せめて、まずは私の都合ぐらい尋ねるべきじゃない?
既に他の誰かと行く予定を入れていたら、どうするつもりだったんだろう。
端っから私の予定が空いていると決めつけて、話を進めるところが少し傲慢だと思う。
イラッとするけど、怒る気にもなれない。怒ったところで何が変わるわけじゃないし。
今泉君は、こういう人だから。
至っていつもどおりのマイペース。悪意の欠片なんて全くない涼しげな顔。
「よし、決まり。時間は後で考えよう」
振り向いた今泉君は飄逸とした笑顔。肌を突き刺すようなアスファルトの照り返しなど、全く気にしていない様子。