初恋Daysーあの場所で、また逢えたなら
――ガチャ……。
部屋のドアが開き、成がやってきた。
「あれ?ひとり?」
「うん。色羽なら家に帰ったよ」
「なんだよぉ。色羽のアイスも買ってきたのになぁ」
「じゃーあたし2コ食べるっ」
「さすがっ」
成は、あたしの横に座った。
「夏休みの宿題?」
「うん」
「終わったら見せて?」
「ちょっ……ずるくない?それ」
あたしの言葉に満面の笑みを見せる成。
ホントに調子いいんだから。
まぁ、あたしもさっき色羽に同じこと言ったっけ。
「アイス食べよっと。ほら、華も。溶けるぞ」
「マンゴー味のアイス!」
「俺の絶妙なチョイス、どう?」
「最高~成~っ」
「だろ~?」
ほら、また。
そんな笑顔されたら。
必死に抑えようとしてる好きって気持ちが、一瞬で大きくなって心の中をいっぱいにする。
それがまた悔しくてたまらない。