初恋Daysーあの場所で、また逢えたなら

あたしの腕を掴んだ手に、色羽はぎゅっと力を入れる。



見つめ合うあたしたち。



色羽の真剣な顔。



こうして急に男の子の顔になる色羽にドキッてしてしまうのは、



キスされた時のことを、思い出してしまうから。



「ちょ……ちょっと、離してよ」



「やだ」



色羽は、あたしの腕をぎゅっと掴んだまま離さない。



心臓がバクバクしてる。



もしかしてまた……キスされちゃうの……?



色羽は、ゆっくりとあたしに顔を近づけてくる。



「な、なにする気!?こ、ここ、が、学校ってこと忘れてないっ!?」



動揺しすぎだ、あたし。



「学校じゃなきゃいいんだ?」



「そ、そうゆうわけじゃなくて……」



絶対あたしいま顔赤くなってる。
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