初恋Daysーあの場所で、また逢えたなら
そのあとも、砂歩と一緒に校内のいくつかの場所を回っていると、
他校の制服を着た女子数人が「砂歩ーっ」と叫びながら前から駆け寄ってきた。
「砂歩の友達?」
「うん。同じ中学だった子たち。高校はみんなバラバラになっちゃったけどね。文化祭に来るって連絡あったんだ」
「そぉなんだぁ。んじゃ、せっかくだしさ。友達と回ってきなよっ」
「え?でも華……」
「あたしのことは気にしないで!うちのクラスの様子もどんな感じか見てくる。なんか手伝うことあるかもしれないし……」
「ホントにいいの?」
申し訳なさそうな砂歩に、あたしは笑顔で言った。
「全然OK!友達によろしくね」
「ありがと、華」
あたしは砂歩に手を振って、教室へと向かった。