初恋Daysーあの場所で、また逢えたなら
「おまえさ……」
俺は華を見つめる。
「そんなに成のことが好きなら、西内から奪えばいーじゃん」
なにイライラしてんだよ、俺……。
言った途端に後悔しかねぇや。
「なんで、そんなこと言うの……?砂歩は友達なのに……そんなこと出来るわけないじゃん!簡単に言わないでよっ!色羽のバカっ!」
「華……っ」
華は、怒って向こうに走っていってしまう。
華の走ってく背中を見つめて、俺はその場に立ちつくす。
「なんであんなこと言っちまったんだよ、俺は……」
ホント、バカだな。
俺は、力が抜けたようにその場にしゃがみこんだ。
俺は……どうしたらいい?
どんなふうに華を想えば、おまえは俺を好きになってくれる?
なんで成なんだよ……。
アイツには西内がいるだろ?
想ってたって、つらいだけじゃんか。
これ以上もう悲しい顔する華なんか見たくねぇんだよ。
どうすれば俺を見てくれるんだよ。
教えてくれよ……華。