初恋Daysーあの場所で、また逢えたなら
あちこちさがして、やっと華を見つけた。
体育館裏の石の階段に、ひとり膝を抱えて座っていた。
「華」
俺の声に、うつむいていた華は顔を上げる。
「中、入んねーの?」
華は小さく頷いた。
体育館の中は、バンドの演奏で盛り上がっている。
俺は華の隣に座った。
「色羽……そんなに息切らして、どーしたの?」
「決まってんだろ。おまえのことさがしてたんだよ。つーか、うちの学校マジで広すぎ……いまさら気づいた……」
「ごめん……色羽」
「見つかったからいーよ。んで?ここでなにしてんだ?」
「……別になにも」
華は黙り込む。
「もしかして成のこと待ってるとか?」